乳がん– category –

乳がんは、女性にとってとても身近な病気です。
このカテゴリーでは、乳がんの症状や検診、治療の流れ、よくある不安や疑問について、病理医の視点からやさしくお伝えします。
「知っている」ことが、安心と選択肢につながります。
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乳がん、何年も経ってから再発するのはなぜ?病理医よりかが良性腫瘍でも『悪性所見はありません』を書きたがらない理由
早期の乳がんで手術を受け、10年近く経ったので「もう大丈夫だろう」と思っていたのに、肝臓などに転移や再発が見つかることがあります。 SNSなどでもよく話題になるので、不安に思いながら暮らす乳がん患者さんは多いと思います。 手術から5年~10年経っ... -
小葉癌(しょうようがん)とは?近年増加している乳房特有の癌
乳がんの種類のひとつに小葉癌があります。 乳房特有の癌で、他の臓器には小葉癌という概念は存在しません。 乳がんの大部分は乳管癌であり、小葉癌は珍しいと紹介されることもあります。 ただ、普段から診断している私の印象では稀とも言えず、乳管癌より... -
【乳癌ルミナルAの真実】乳癌サブタイプ診断の落とし穴
乳癌には、いくつもの分類方法があります。 なかでも「ルミナルA」「ルミナルB」などのサブタイプ分類は、治療法や再発リスクを考える上で非常に重要な指標とされています。 しかし実際には、こうした分類が“正確に”行われているとは限りません。 診療で伝... -
乳癌のサブタイプ分類ルミナルタイプの判定方法
乳癌はいくつかの種類に分けられ、その中でもサブタイプ(ルミナルAなど)の分類が重要な役割を果たしています。 今回は、実際にどのようにして分けられているかについて詳しく解説します。 病院で「あなたはルミナルAです」と診断されることがありますが... -
質問したら不機嫌に?!医師との上手な付き合い方
病気と向き合うには、医師をはじめとする医療スタッフとの関係が重要です。 特に主治医は、診断や治療方針を決める上で中心的な存在となるため、信頼関係やコミュニケーションの構築が欠かせません。 ただし相性もあるので、医師との付き合い方に悩むこと... -
浸潤(しんじゅん)ってなに?非浸潤との違いや診断方法
「浸潤」という言葉を、検査結果や診断書などで目にする機会があるかもしれません。 浸潤があるかどうかは、癌治療の進め方やその後の経過に大きく関わる大切なポイントです。 この記事では、非浸潤と浸潤の違い、病理医がどうやって診断しているのかにつ... -
乳癌の組織型で何がわかる?治療や予後との関係
胃から発生すれば胃癌、肺から発生すれば肺癌というように、癌は原発した臓器の名前で呼ばれます。 乳癌は乳腺から発生した癌です。 どの臓器にできた癌であっても、「組織型」と呼ばれる分類があります。 これは、癌がどのような形態や構造で増殖している... -
【生検とは?】検査の役割や目的、メリットとデメリットを解説
病院で先生から「組織を少し取って調べます」と説明されたことがあるかもしれません。 これは「生検(せいけん)」と呼ばれ、病変の詳しい状態を調べる際に行われる検査です。 生検では具体的に何をするのでしょうか? この記事では、生検の基本的な意味や... -
核分裂像のカウント方法について
病理診断において、核分裂像のカウントは重要な評価項目の一つです。 ただ、現場では医師によって判断が分かれやすく、評価のばらつきが起こりやすい部分でもあります。 特に、核異型度や組織学的グレードの判定に関わる核分裂像は、どのように数えるかで... -
乳癌のグレード(Grade)判定とは?【核グレード編】
乳癌の悪性度を評価する際には、「グレード分類」という指標が用いられます。 これは、がん細胞の形態的な特徴をもとに判定され、治療方針の決定や予後の予測にも関わる重要な情報です。 そのうち「核グレード」は、細胞の核の異型度や増殖の程度を評価す...
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