がんについて– category –

がんは、誰にとっても他人事ではありません。
このカテゴリーでは「乳がん・子宮がん・卵巣がん・大腸がん」など、女性に多いがんを中心に、病理医の視点でわかりやすく解説していきます。
正しい知識は、不安を減らす力になります。
-
乳癌の組織型で何がわかる?治療や予後との関係
胃から発生すれば胃癌、肺から発生すれば肺癌というように、癌は原発した臓器の名前で呼ばれます。 乳癌は乳腺から発生した癌です。 どの臓器にできた癌であっても、「組織型」と呼ばれる分類があります。 これは、癌がどのような形態や構造で増殖している... -
【生検とは?】検査の役割や目的、メリットとデメリットを解説
病院で先生から「組織を少し取って調べます」と説明されたことがあるかもしれません。 これは「生検(せいけん)」と呼ばれ、病変の詳しい状態を調べる際に行われる検査です。 生検では具体的に何をするのでしょうか? この記事では、生検の基本的な意味や... -
核分裂像のカウント方法について
病理診断において、核分裂像のカウントは重要な評価項目の一つです。 ただ、現場では医師によって判断が分かれやすく、評価のばらつきが起こりやすい部分でもあります。 特に、核異型度や組織学的グレードの判定に関わる核分裂像は、どのように数えるかで... -
乳癌のグレード(Grade)判定とは?【核グレード編】
乳癌の悪性度を評価する際には、「グレード分類」という指標が用いられます。 これは、がん細胞の形態的な特徴をもとに判定され、治療方針の決定や予後の予測にも関わる重要な情報です。 そのうち「核グレード」は、細胞の核の異型度や増殖の程度を評価す... -
乳癌のグレード(Grade)判定とは?【組織学的グレード編】
乳癌のグレード判定には核グレードの他に、もう一つ重要な分類があります。 それが「組織学的グレード」です。 組織学的グレードは核グレードの要素に加えて、癌組織の構造的な特徴も評価に含めることで包括的な悪性度判定を行います。 今回は組織学的グレ... -
Ki-67ってなに?乳癌の診断で使われる指標をやさしく解説
乳癌の診断書に「Ki-67」という数字が書かれていて、戸惑ったことはありませんか? Ki-67は、がん細胞の増殖の速さを示す数値で、今後の治療方針や予後の見通しに関わる指標の一つです。 乳癌と診断されたり、乳癌で手術をしたりすると、ほとんどの症例でK... -
乳癌と診断されてKi-67が高すぎる…|不安になったときに読んでほしい病理医からの話
乳癌と診断されてKi-67が高く出た数値を見て、絶望的な気持ちになっていませんか? 「増殖スピードが速い」「予後が悪い」といった言葉ばかりが目に入り、ご不安に思われるお気持ちは本当によく分かります。 しかし、Ki-67の数値だけで全てが決まるわけで... -
乳癌と皮膚の構造のお話
乳癌の病理診断において、皮膚の構造を理解することは非常に重要です。 皮膚は私たちの体を外部環境から守る防御システムとして機能していますが、その特殊な構造が病理診断に与える影響について、臨床と病理の現場での実例を交えながら解説します。 皮膚... -
病理診断の要である組織診と細胞診の違い
乳房の検査では、細胞診と組織診という2つの方法が使われます。 どちらも病理診断の根幹を支える重要な検査です。 細胞診には、こすって採る方法、針で吸引する方法、尿や痰など自然に排出されたものを調べる方法など、さまざまな種類があります。 組織診...
12